ながめ

ながめ
I
ながめ【眺め】
(1)見渡した景色。 眺望(チヨウボウ)。

「海に面した~のよい部屋」「雄大な~だ」

(2)ながめること。 もの思いにふけりながらじっと見つめること。 和歌では「長雨(ナガメ)」に掛けて用いられることが多い。

「いたづらに我身世にふる~せしまに/古今(春下)」

II
ながめ【菜椿象・菜亀虫】
カメムシの一種。 体長8~9ミリメートル。 体はほぼ六角形で黒色の地に顕著な紅色の条紋がある。 ダイコン・アブラナなどの害虫。 本州以南の各地から東南アジアまで分布。
III
ながめ【詠め】
〔動詞「詠む」の連用形から〕
(1)声を長くのばして歌を口ずさむこと。

「わが君, のたまへ。 まろが~は, まづ更に更に不用/狭衣 1」

(2)詠(ヨ)まれた歌。 詠歌。

「摂政公の~にうばはれ/笈の小文」

IV
ながめ【長め】
やや長い・こと(さま)。
短め
「ズボンを~に作る」
V
ながめ【長海布】
長い海藻。

「眺め」と掛けて用いる。 「うらさびしかる世の中を~かるらむゆきかへり/蜻蛉(中)」

VI
ながめ【長雨・霖】
〔「ながあめ」の転〕
長く降り続く雨。 和歌では多く「眺め」に掛けて用いられる。

「つれづれの~にまさる涙川/伊勢 107」


Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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